カザミドリ ~アラサー女のつれづれ見聞録~

旅行・本を中心に、日常からのtripが好きです。ヨーロッパ中心。

 

旅に出たくなる本③「エストニア紀行」梨木果歩

世の中のニュースはコロナ一色、旅好きとしては先の見えない辛い日々が続いています。

昨年から仕事に割く体力・・・というか生活ペースの配分がかなり変わり、また資格試験の勉強をしていたということもあり、全然ブログも書けていませんでした。

昨年受けた資格試験は合格したので一安心なのですが、今年受けようとしている別の試験が、このコロナ騒動で実施されるかわからない事態に。。年一しかない試験なんですけどね。どうなることやら。

ということでなんだか閉塞感ばっかりなので、仕事と勉強しかないこの生活を見直して、久しぶりにブログを書いて気分転換しようかと。

 

当初は過去の旅行先の話を書こうと思ったのですが、せっかくこんなときなので、これまで読んだ個人的に旅行関係の本に分類されるものを整理がてらご紹介することにしました。読んでくださる方の次の行き先探しや、自宅での読書の選択肢の一助になれば幸いです^^

 

過去にエストニアに一人旅で行ったのですが、そのきっかけとなったのが、この本。

梨木果歩さんの「エストニア紀行―森の苔・庭の木漏れ日・海の葦」です。 

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私が買った当時は上にリンクのあるまだ文庫版が出ておらず、単行本だったのですが、その表紙に不思議と惹かれて書店で手に取ったのを覚えています。

 (↓こちらが単行本。文庫版と表紙が違うんですが、個人的にはこちらが好み)

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エストニア紀行―森の苔・庭の木漏れ日・海の葦

エストニア紀行―森の苔・庭の木漏れ日・海の葦

  • 作者:梨木 香歩
  • 発売日: 2012/09/01
  • メディア: 単行本
 

 

本の内容は、タイトルの通り梨木果歩さんによる紀行文です。

旧ソ連の、バルト三国のうちの一つ、エストニア。首都のタリンから地方に足を延ばして動物や自然を独自の視点で切り取って描写しています。

 

私の持っている初版本の帯に書かれたコメントが、また好きなんです。

首都タリンから、古都タルトゥ、オデバー郊外の森、バルト海に囲まれた島々へ

――旧市街の地下通路の歴史に耳を傾け、三十万人が集い「我が祖国は我が愛」を歌った「歌の原」に佇む。

電柱につくられたコウノトリの巣は重さ五百キロ。

キヒヌ島八十一歳の歌姫の明るさ。

森の気配に満たされ、海岸にどこまでも続く葦原の運河でカヌーに乗る。

人と自然の深奥へと向かう旅。

全体を通して、梨木さんの視点で描かれるエストニアは、どこか湿っぽくて本全体に独特の湿度が漂っているような雰囲気。

 

私はこの本を読んだことをきっかけにエストニア旅行をして、首都のタリンだけにゆっくり滞在しました。

私は本の中では最初のほうに出てくる「旧市街の地下通路」や公園の中にある「歌の原」に行ったのですが、梨木さんの切り取り方や印象の受け方と自分自身の得る感覚で似たようなところや違う部分を感じ取れて面白い体験ができました。

それにしても、梨木さんのフィルターを通して彼女の感性で文字にすると、うまく言えない空気感のようなものに、日本で本を読んでいても囲まれるような不思議な感覚になります。

 

この本では首都タリンだけでなく、どちらかというとそれ以外に足を延ばしたところに重きを置かれていて、首都と地方ではずいぶん雰囲気が違いそうで、まだ未知の世界が広がっているようなので、いずれそちらにも行きたいなと思っています。

車じゃないと行けないところも多そうなので、なかなか難しそうですが。でも見知らぬ土地で行きたい場所がまだまだあるって大事なことだと思うんです。

 

今のこのご時世、海外にふらっと行けない中、自宅の中でエストニアの湿っぽい雰囲気に想いを馳せるのはいかがでしょう。